なぜ、学校関係者にこそクラフトを学んでほしいのか?

なぜ、学校関係者にこそクラフトを学んでほしいのか?

なぜ、特にペーパークラフトをお勧めしたいのか?

その理由を書いてみます。

 

私はスクールカウンセラーをしていますので、相談室登校の児童・生徒のカウンセリングを行います。ごく当然の、そしてスクールカウンセラーとしてのメインの仕事です。

 相談室登校の児童・生徒がある程度慣れてくると、一緒に何らかの活動をすることがよくあります。そんな時に手軽にできるものがなかなかありませんでした。

 

お金をかければいろいろなものを買ってきて活動することができますが、そんな予算はありません。

児童・生徒の年齢や学年、好み、力量などによって、させたい活動も違ってきます。私自身の得意不得意もあります。

私なり長年試行錯誤を続けてきた中で

  • 学校にある材料で
  • 学校にある道具で
  • いつでも気軽にできる

ペーパークラフトは便利だと思うようになりました。でも習いに行けるところがありませんでした。

 

 

スクールカウンセラーになって15年目のことです。

当時の勤務校で、養護教諭が不登校未然防止活動としての部活動をしていました。

それを別の勤務校の養護教諭に話したところ「それはいい、ぜひうちでも!」ということになりました。

当初は部活動ではなく不登校未然防止活動としてやりたかったのですが、学校事情から正式な部活動としてスタートすることになりました。「不登校生徒のための部活動」の誕生です。

 

では部活動で何をするのか。

 

養護教諭とスクールカウンセラーが担当する不登校生徒のための部活動です。

とりあえずクラフト系の内容にしようということになりましたが、具体的にどうすればいいのかわかりませんでした。養護教諭と2人でいくつかの教室に通ってみたりInstagramやYouTubeを探し回ったりして、

  • 切り絵
  • 毛糸のポンポンで作るマスコット
  • カードづくり

をメインにやってみようということになりました。

 

こうして「ハンドメイド部」が始まりました。

しかし、想定外のことが起こりました。

 

ポップアップカードを作っていた時のことです。

4つに折った折り紙の端を丸く切るように生徒に言ったのですが、丸く切れた生徒がほとんどいなかったのです。ハサミがうまく使えない生徒が多かったのです。ただ紙を丸く切るだけなのに…。

 

どうしたものかと困っていた時に、偶然インターネットで船原さわこ先生考案の「3Dペーパーフラワー」に出会いました。

3Dペーパーフラワーは、学校にある材料でできる手軽さはもちろん

  • ハサミをほとんど使わないので、不器用な生徒でも大丈夫
  • 作り方がわかりやすい
  • 見た目がとてもきれい

とまさにハンドメイド部にうってつけでした。そこで私はしっかりと学びに行きました。ハンドメイド部のためだったのですが、あまりに楽しかったので自分が夢中になってしまいました。

 

 

この3Dペーパーフラワーを用いて

  • ハンドメイド部で自信をつけて教室に復帰した生徒
  • 教室から飛び出してしまった児童のクールダウンや「お仕事」
  • 小学校の放課後の活動での活用
  • 相談室登校の生徒への活用

といったスクールカウンセラーとしての活用だけでなく

  • 相談室内や廊下壁面の装飾
  • 学校の掲示物の装飾

など校内の仕事として、担任の先生だけでなく養護教諭や栄養士の先生方に活用していただく方法もたくさんあります。

現在、私は勤務校で3Dペーパーフラワーを中心にいくつかのペーパークラフトをさまざまな形で活用しています。学校の先生方にもとても喜んでいただいていますし、ぜひ習いたいという先生方も多くいらっしゃいます。

 

これは多くの学校関係者の方に学んでいただきたい!

そう思ってこの研修会を企画しました。

 

 

この研修会では、船原さわこ先生の3Dペーパーフラワーの様々なコース・作品の中から、学校で使いやすかったものを私がセレクトしてお伝えします。

そして児童・生徒に活用した事例を1つ1つ丁寧にお伝えし、皆さまの学校での活用の方法を一緒に検討していきます。これがこの研修会の大きな目的です。

 

 

クラフトを活用した事例の一部は、ブログでご紹介していますので併せてご覧ください。

 

 

もちろん、単純に自分の趣味としてやってみることも大歓迎です!私自身すっかりはまってしまい、ペーパークラフトが趣味になっています。

必要な方には、ハーバリウムやレジン、アロマストーン、アロマクラフトなど部活動で行ったその他のクラフトもお伝えします。

 

 

また、この研修会は、年間8回実施します。

基本的に1回ごとの単発研修会の形式をとっていますが、年間8回のうち6回以上参加していただくと、日本臨床心理士会の定例型(継続型)研修会の研修ポイントを申請することが可能になります。